「ナノテク塗料」は最新技術を駆使して生まれた次世代塗料!
最新の技術を活用して開発された「ナノテク塗料」をご存じでしょうか?
機能性が高く、環境にも優しい塗料として現在とても注目されています。
ここではナノテク塗料について、どのような塗料なのか、メリット・デメリットや費用相場・耐用年数などを詳しく解説します。
おすすめな人やナノテク塗料を使う場合の注意点についてもまとめました。
「ナノテク塗料」ってなに?
「ナノテク塗料」とは、ナノテクノロジーを活用した比較的新しい塗料です。
「ナノテクノロジー」とは、10億分の1を意味する「ナノ」と「テクノロジー」を組み合わせた言葉です。
ナノテク塗料は、樹脂をナノレベルまで小さくし、さまざまな機能を付加することに成功した“次世代塗料”と言えます。
代表的なナノテク塗料として、水谷ペイント株式会社が販売している「ナノコンポジットW」があります。ナノコンポジットWは、科学技術の発展に貢献した点が評価され、「井上春成賞」と「工業技術賞」という非常に権威のある賞を受賞しています。
「ナノテク塗料」のメリット・デメリット
「ナノテク塗料」のメリット
- ①汚れにくい
- 塗膜の中に「微粒子シリカ」というガラスの微粉末が均一に分散しているため、ガラスのような滑らかな塗膜になります。また、親水性が高く、汚れを自分で落とす「セルフクリーニング機能」があります。
そのため汚れがつきにくく、付いたとしても落ちやすいのです。
- ②耐候性が高く、色褪せしにくい
- 色褪せは太陽光の紫外線が原因のひとつです。ナノテク塗料は紫外線に強いシリコン化合物を配合しており、他の塗料と比較して色褪せしにくいです。
- ③燃えにくく耐火性に優れる
- 火災時には塗膜の有機成分と無機成分が結合し、融合膜になります。融合膜は酸素を遮断する特徴があるため、延焼を抑えられます。
- ④速乾性がある
- 塗料に含まれる成分が水の蒸発を促進します。塗料がすぐに乾くため、カビや藻の発生を防ぎます。
- ⑤カビや藻の発生を抑えられる
- ④の速乾性に加え、防カビ・防藻性に優れた成分が配合されているため、カビや藻の発生を抑えられます。
- ⑥シックハウス症候群になりにくい
- シックハウス症候群の原因物質のひとつ「ホルムアルデヒド」の飛散を抑制します。
代表的なナノテク塗料として紹介した「ナノコンポジットW」は、ホルムアルデヒドの飛散が最も少ないことを証明する「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」ランクを取得しています。
- ⑦地球温暖化対策ができる
- 塗料に含まれる石油系樹脂は、その製造過程や廃棄焼却時に多量のCO2を発生させます。
ナノテク塗料はその樹脂を大幅に減らし、石油系資源とCO2の削減に貢献してい
「ナノテク塗料」のデメリット
- ①高価
- 耐用年数は現在主流のシリコン系塗料と同程度、もしくは数年長い程度ですが、費用は1.5〜2倍かかります。
- ②塗料の種類が少ない
- ナノテク塗料は、すべてツヤなしです。光沢のある外壁にしたい場合は選べません。また、樹脂の特性から原色に近い色や濃い色には向いていません。
使いたい色が決まっていたり、ツヤありの外壁を希望していたりする場合は他の塗料を選びましょう。
- ③取扱業者が少ない
- 比較的新しい塗料であり、塗料のメーカーが限られるため、ナノテク塗料を取り扱っている業者は多くありません。
- ④施工実績が少ない
- 塗料は正しい施工方法で扱わないと、効果を最大限発揮できません。③の取扱業者が少ないことから施工実績も多くなく、正しい施工方法で実績のある業者を探すことは少し手間がかかるかもしれません。
「ナノテク塗料」の費用相場と耐用年数は
現在主流のシリコン系塗料の施工単価が2,300円〜3,000円であるのに対し、ナノテク塗料は2,500〜5,500円と比較的高めです。
耐用年数はそれほど長くなく、10〜15年程度です。台風の多い地域や豪雪地帯など、建物の環境によってはシリコン系塗料とほとんど変わらなくなってしまうこともあります。
他の一般的な塗料と比較すると、以下のようになります。
塗料の種類 | 特徴 | 耐用年数 | 施工単価(m²あたり) |
---|---|---|---|
アクリル塗料 |
|
3~6年 | 1,500~2,000円 |
ウレタン塗料 |
|
6~8年 | 1,700~2,500円 |
シリコン塗料 |
|
7~10年 | 2,300~3,000円 |
ナノテク塗料 |
|
10~15年 | 2,500~5,500円 |
フッ素塗料 |
|
約15年 | 3,000~5,000円 |
無機塗料 |
|
約15年 | 5,000~5,500円 |
「ナノテク塗料」はこんな人におすすめ!逆に向いていない人は
メリット・デメリットや耐用年数を踏まえ、ナノテク塗料は以下のような人におすすめと言えます。
- シックハウス対策をしたい人
- メリットの⑥で紹介した通り、ナノテク塗料はホルムアルデヒドの飛散が最も少ない塗料であることを示す「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」ランクを取得しています。
そのため、アレルギーが心配な方などシックハウス症候群の対策を行いたい人におすすめです。 - 木造建築が多い地域に住む人
- 塗料の難燃性が高いことから、火災の時に延焼しやすい木造建築が多い地域に住む人は、ナノテク塗料を使って外壁塗装を行うことをおすすめします。
- 外壁塗装の回数を減らしたい人
- 防汚性や防カビ・防藻性などから外壁の美観を長く保てるため、立地の要因で耐用年数が短くなる環境でなければ塗装回数を減らせます。
逆に、以下のような人にはナノテク塗料はおすすめできません。
- 費用をなるべく安く済ませたい人
- 主流のシリコン塗料と比べて塗料代が高いため、外壁塗装全体の費用が高額になります。
それでいて環境次第ではシリコン塗料と同程度の耐用年数になってしまうこともあるため、費用を抑えたい人には向いていません。 - 原色や濃い色の外壁にしたい人
- ナノテク塗料に含まれる樹脂の特性から、原色や濃い色を作ることができません。
彩度の高い鮮やかな外壁にしたい人は、他の塗料を選びましょう。 - 光沢のある外壁にしたい人
- ナノテク塗料はマットな仕上がりになる塗料です。
光沢の調整はできないため、ツヤありの外壁にしたい場合はナノテク塗料はおすすめできません。
外壁塗装に「ナノテク塗料」を使う場合、ココに注意!
ナノテク塗料を使用して外壁塗装を行う場合、必ず施工実績のある業者に依頼してください。
塗料はすべて正しい施工方法が決まっており、指定された手順で施工しないと本来の機能が100%発揮されません。
ナノテク塗料の代表として紹介した「ナノコンポジット」では、パートナー施工店を認定しています。
当サイトでおすすめしている塗装業者「ケントリファイン」は認定を受けているので、ナノテク塗料を使った外壁塗装に興味がある方は一度相談してみてはいかがでしょうか。