外壁塗装の費用を抑える方法をチェック!
外壁塗装は安い費用でできる工事ではありません。しかし外壁の劣化を抑え、家を長持ちさせるには必要な工事でもあります。
そこで、この記事では外壁塗装工事の質を落とさずに費用を抑える方法を紹介します。
1.自治体の助成金や補助金が使えるか調べる
自治体では、外壁塗装工事に対する助成金や補助金を設けているのをご存知でしょうか。
利用できれば、高額な外壁塗装工事の費用を抑えることが可能です。しかしすべての自治体が設けているわけではありません。
利用するには、まずお住まいの自治体に外壁塗装に対する助成金・補助金があるかどうかを調べてみましょう。
- 調べる方法
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- お住まいの市区町村のホームページをチェックする
- お住まいの地区町村に直接問い合わせて聞く
- 地域に詳しい塗装業者に相談する
次に、外壁塗装を行う物件が助成金・補助金の対象かを確認します。
助成金・補助金の詳細な内容は自治体のホームページでチェックしましょう。
実際に塗装で利用できる助成金・補助金を紹介します。
さいたま市の場合
- 「スイートホーム推進・創って減らす」機器設置補助金
- 屋根面の高遮熱塗装に対して、塗装面積1m²あたり400円の補助
戸建住宅の上限額は2万円
高遮熱塗装以外にも、太陽光発電システムや家庭用蓄電池の設置なども対象
狭山市の場合
- 店舗・住宅改修工事費補助金制度
- 市内の施工業者を利用してリフォームを行う場合、その経費の一部を市が補助してくれる制度
対象は、20万円(税抜)以上の改修工事で
外壁、屋根、床、内壁、天井、間仕切り、浴室、台所、トイレ、バリアフリー
など 補助金額は住宅の場合、税抜工事費の5%で上限は10万円
助成金・補助金は、自治体によって適用条件が異なる上、要件が細かく設定されており、ご自身の家の外壁塗装工事で適用できるかの判断はむずかしいと思います。申請には専門的知識が必要な場合もあるので、地域に詳しい塗装専門業者に相談するのがおすすめです。
助成金・補助金、知っておきたいポイント
- ①助成金と補助金の違い
- 補助金は、申請後、審査を通らないと受け取ることができません。
助成金は、定められた一定の条件を満たせば必ず支給されます。
- ②補助金は外壁塗装以外にも使える
- 多くの自治体ではリフォーム全般の助成金・補助金を用意しています。
外壁塗装だけでなく、省エネ機器の導入にも利用できる場合があるので確認してみましょう。
- ③申請は工事前に行う必要がある
- 助成金・補助金は、工事前に申請し、申請の許可が降りてから工事が開始されます。
工事が終わってしまうと対象にはならないので注意しましょう。
2.火災保険が適用されるか調べる
持ち家世帯のほとんどが加入している火災保険は、火災の損害だけを対象とした保険ではない、ということをご存知でしょうか。
火災保険は、自然災害などによる建物等への損害にも適用される保険です。
外壁塗装で火災保険が適用できるか調べるには、加入している火災保険のタイプを確認する必要があります。
火災保険のタイプ
- ①住宅火災保険
- 火災のほか、落雷、破裂、爆発、風、雹(ひょう)、雪災による損害を補償する基本的なタイプの火災保険です。
適用例)台風の飛来物により外壁が損傷した
※水害や水漏れ事故などは含まれないので注意
- ②住宅総合保険
- 住宅火災保険に加えて、水害や人の過失による水漏れ事故など事前災害以外の損害にも対応しているタイプの火災保険です。
適用例)自動車が自宅に突っ込んできて壁を破損した
- ③オールリスクタイプ
- 住宅総合保険よりもさらに広範囲をカバーした保険です。
外壁塗装は火災保険が適用される?
上記の保険の内容からもわかるように、外壁で火災保険が使えるケースは、自然災害等により外壁が破損した場合で、破損した箇所の補修工事についてです。
損傷により塗装が必要な場合は、その塗装に関して保険がおりることもありますが、経年や老朽による劣化で外壁塗装をする場合は、保険は適用されません。
例えば「経年により外壁材が変色した」「外壁にコケやカビが発生している」なども対象外です。
外壁塗装で火災保険を適用することは可能ですが、それは「火災保険の適用対象となり保険がおりた場合」です。最初から「火災保険を使えば無料で塗装ができる」などとうたっている業者には注意が必要です。
3.住宅ローン控除が受けられるか調べる
住宅ローン控除(正式には「住宅借入金等特別控除」)は、住宅ローンの年末残高に応じて、所得税から一定の控除を受けることができる制度です。
住宅購入で住宅ローンを組んだ場合以外に、家の増改築も対象になります。そのため、次にあげる条件をクリアしていれば、大規模な修繕や改修工事だけでなく、外壁や屋根の塗装・修繕、塗装リフォーム工事も住宅ローン控除が受けられる可能性があります。
外壁塗装で住宅ローン控除を受けるための条件
- ①マイホームの工事であること
- 納税者本人が居住する住宅である必要があります。自身が経営するアパートやマンションなど自身が居住しない住宅は対象外です。
- ②塗装工事費用が100万円を超えること
- 外壁塗装を含むリフォーム工事の費用が100万円を超えていることが条件です。外壁塗装のみだと、2階建ての戸建住宅の相場は70〜90万円程度です。
100万円を超える工事としては- 外壁と屋根をセットで同時に塗装した場合
- 耐用年数が長いフッ素塗料など単価が高い塗料を使って塗装工事をした場合
- 建物や屋根の面積が大きい場合
- ③ローンの借入期間が10年以上であること
- 借入期間が10年未満のローンを組んだ塗装工事は住宅ローン控除の対象外です。
また10年以上でも、職場から借りる無利子のローンや家族・知人から借りて塗装工事を行う場合も対象外なので気をつけてください。
4.屋根塗装と同時に行う
建物の塗装工事には足場が必要です。その足場の費用は塗装工事全体の15〜25%を占めます。
外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと、足場代もそれぞれにかかってしまいますが、同時に工事を行うことで足場代が節約でき、費用を抑えることができます。
5.複数の業者から見積りを取る
複数の業者から見積りを取ることで、自分の家の相場がわかり、比較して業者を選ぶことができます。
その際は金額だけで見るのではなく、見積もりの項目をチェックしましょう。塗料の種類や塗装の方法、諸経費の内訳などが明記されていることがポイントです。「一式」で書かれるなど詳細がわからない見積りの場合、後から追加請求がきたり、耐用年数の短い安い塗料が使われたりする可能性があります。
6.地元の業者を選ぶ
大手ハウスメーカーや全国区の知名度がある業者は、多くの場合下請けに依頼しており、その分の中間マージンや宣伝費などが料金に上乗せされています。
地域密着の地元の塗装専門業者に依頼すれば、余計な経費がかかりません。地域の特性も知った上で適切な工事を行なってくれるとともに、費用も抑えることができます。
7.割引交渉をする
外壁塗装工事の費用を抑えるには、割引の交渉をするという方法もあります。しかし無理に値引き交渉をして、工事の品質を落としたくはありませんよね。
そこで、工事の品質は落とさずできる割引交渉を紹介します。
- ①早めに予約して業者のスケジュールに合わせる
- 塗装工事は人気の時期に依頼が集中します。
日程の希望がなければ、早めに相談して依頼が落ち着いている時期に施工してもらうことで、割引の交渉ができる可能性があります。
- ②現金払いにする
- クレジットカード払いなどキャッシュレス決済が増え、消費者としては便利になりました。しかし業者側は決済手数料を取られる分、利益が減ってしまいます。そこで、現金で一括払いすることで、値下げの交渉につなげられる可能性があります。
- ③夏や冬など空いている時期に依頼する
- 外壁塗装は乾燥している春や秋がベストシーズンといわれ、塗装業者の繁忙期です。
しかし夏は湿気が多いですが、晴れの日が多いというメリットがあり、冬は降雪地域でなければ湿度が低くなるため、優良業者であれば問題なく塗装が可能です。
夏や冬は業者にとっての閑散期なので、値引きにつなげられる狙い目の時期でもあります。
- ④お隣さんと一緒にやる
- 「足場を設置し、塗装が終わったら足場を解体し持って帰る」という工程は、二軒同時に行えば1回分を省くことができるので、値引きにつなげることができます。
注意してほしいのが「近所で外壁の塗り替えをするから、今やれば足場代をサービスする」などと業者側から持ちかけてくる場合で、悪徳業者の手口でもあります。
優良業者に依頼すれば、割引交渉に適正に対応し、費用を抑えられる可能性があります。