外壁塗装で虫よけをするための対策方法を解説
自宅まわりに虫が寄ってくるとお悩みの方も多いと思います。
この記事では、虫の習性を利用した外壁の色選びや、防虫効果のある塗料について解説します。また虫が集まる原因とともに外壁塗装以外でできる防虫対策についても紹介します。
自宅まわりの防虫対策で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
外壁塗装でできる防虫対策とは
虫が集まりにくい色がある!
外壁の色で虫が集まりやすくなったり、逆に虫が集まりにくくなったりするのをご存知でしょうか。
虫は、花や植物に似た色や、紫外線を反射しやすい色に集まりやすい傾向があります。そこで外壁の色を選ぶ際に、虫が集まりやすい色を避けて虫が集まりにくい色を使用することで防虫対策をとることができます。
虫が集まりやすい色黄色、オレンジ、緑、白、青など
虫が集まりにくい色黒、グレー、ブラウンなど
- 注意点①虫の種類によって色の好みは異なる
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上記は一般的な虫の色についての習性です。
例えば
- チョウやハチなど花に群がる虫は、黄色などのはっきりした色を好む
- カブトムシなどの甲虫は白のみに反応する
- コバエやガなどは白などの明るい色に集まりやすい
など虫の種類によって集まりやすい色が異なる場合があります。
またハチは黒いものに攻撃的になるといわれ、蚊は黒に引き寄せられる傾向があります。
このように、すべての虫を寄せ付けない色はありません。外壁の色だけで完全な防虫対策ができるわけではないので注意しましょう。
- 注意点②イメージ通りの外観になるか
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明るい外観の家をイメージしていたのに、防虫対策を重視して暗めの外壁にした結果、「イメージ通りの外観ではなくなってしまった」となっては意味がありません。
また黒い外壁は、壁から熱が伝わりやすいため、壁の断熱構造を高くしないと夏場の室内環境が悪くなります。
外壁の色で防虫対策をする場合は、外観のイメージを損なわないか、機能面で納得できるかなども考慮しましょう。
防虫塗料を使う!
- 防虫塗料とは
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防虫機能がついている塗料です。
関西ペイントから発売されている「アレスムシヨケクリーン」は、外壁塗装専用の塗料ではなく虫除けのみに効果を出せる塗料です。塗料の色自体は白色ですが、乾くと無色透明になるので塗装した部分の色に影響しません。
バルコニーやベランダ、軒天井、玄関周りの壁面にも使用できるので、自宅まわりの虫除け対策ができます。また人体や動物に対して毒性が低く、空気中にも漂わない安全な成分を使用しているため、室内のビニールクロス面にも使用することができます。
ただし無塗装のコンクリートやモルタル、漆喰などアルカリ性の強い外壁には直接塗装できません。
- 効果のある虫
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ユスリカ、ウンカ、ヨコバイ、チョウバエ、キイロショウジョウバエ、ガ、羽アリ、白アリ、ハチ、クモ、カメムシ、ブユ(ブヨ)、アブ、タンスの虫
- 虫付着予防剤を使用する対策も!
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虫は、塗料に含まれているシンナーなどの臭いにも寄ってくるといわれています。
虫付着予防剤は塗料にごく少量混ぜることで、塗料の臭いを軽減させる効果があります。
明るい外壁にしたい場合は、防虫塗料や虫付着予防剤を使用することで虫よけ対策がとれます。
水性塗料を使う!
外壁塗装の塗料には、水性と油性の2種類があります。
油性塗料はシンナーなどの溶剤で薄められていて、水性塗料は水で薄められています。
シンナーの臭いは虫が寄ってくる要因ともいわれているため、水性塗料を使用することで虫を寄せつきにくくすることができます。また水性塗料は外壁に付着する汚れにも強いというメリットもあります。
外壁だけでなく、バルコニーやベランダ、玄関の壁面、天井や室内壁など塗料を塗ることができる箇所に水性塗料を使用することで防虫効果が高まります。
さらに、先述の「防虫塗料を使う!」で紹介した防虫塗料を水性塗料の上に塗ることで、より高い防虫効果を発揮させることができます。
外壁塗装以外の防虫対策
外の照明をLEDに変える
夜、街灯やコンビニエンスストアの明かりに虫が集まっているのを見たことはありませんか。
これは蛍光灯が微量な紫外線を発しているため、その紫外線にガなどの一部の虫が反応し集まっているのが原因です。
そこで蛍光灯を、紫外線をほとんど発しないLEDライトに変更することで虫を寄せ付けにくくすることができます。この方法は衛生管理が重要となる食品工場でも取られている対策です。
LEDライトに変えるだけの簡単な対策なので、玄関、庭、エントランスなどの屋外ライトに蛍光灯を使用している場合はぜひ試してみてください。
虫よけグッズを使う
玄関やベランダなど日常的に出入りする場所は、同時に虫が侵入する経路にもなります。
そこで簡単にできる市販の虫除けグッズを使った防虫対策を紹介します。
- 防虫スプレー
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さまざまな種類の防虫スプレーが販売されていますが、外壁や玄関、電灯などに吹き付けられるタイプを使用します。
撥水成分シリコーンなど、雨に強い成分が配合されている防虫スプレーを使用すれば、雨が降ってもすぐに流れることはありません。3ヶ月程度効果が続くものもあります。
窓からの侵入を防ぎたい場合は、窓ガラスや網戸に吹きかける防虫スプレーもあります。
スプレータイプは時間とともに効果が薄まるので、定期的にスプレーするようにしましょう。
- 虫除けプレート
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玄関やベランダに吊るすだけの虫除けグッズです。吊り下げておくだけで屋外から侵入する虫を防いでくれます。
ゴキブリ専用、ムカデ専用、クモ専用など特定の虫に特化した商品もあるので、防ぎたい虫と、効果のある虫を照らし合わせて使用するといいでしょう。
- 捕虫器
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蛍光灯やLEDの光で虫をおびき寄せて捕らえる防虫グッズです。
玄関やベランダ周りに置いておくだけで、夜、玄関や家の明かりに吸い寄せられて飛んでくるハエや蚊などを捕らえてくれます。
薬剤や火を使わず電気で動くので、夜置きっぱなしにしていても安心です。吊り下げタイプもあります。
市販の虫除けグッズは、同じグッズでも商品によって効果のある虫の種類が異なります。
購入する際は、成分や使用方法、注意点などを商品ラベルでチェックして、どの虫に効果があるのかを確認しましょう。複数のグッズを組み合わせて使うと、防虫対策を強化することができます。
虫の住処にならないようにする
家の周りに虫の住処となる場所があると、いくら対策を講じていても虫を引き寄せてしまいます。
- 水たまりができやすい
- 湿気の多い
- 雑草や落ち葉が放置されている
こうした場所は虫の住処となりやすいので注意が必要です。
「ベランダの一部に水が溜まりやすい箇所がある」「日当たりのよくない勝手口付近に落ち葉が溜まっている」など見つけたら、そのままにせずきれいにしておきましょう。
日頃から家の周りを定期的に確認し、清潔な環境を保つことが大切です。
ゴミをこまめに捨てる
- 「臭い」対策
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虫が寄りつく大きな原因に「臭い」があります。
- 生ゴミ
- ホコリ、フケ、アカ
- 食べかけの食品
- お酒など飲み物の飲み残し
- 常温保存の野菜や果物
これらは放置しておくと虫が寄りつく臭いを発生させ、さらに虫がわいてしまうケースもあります。
- 生ゴミは二重のゴミ袋に入れて臭いを出さない
- こまめに掃除する
- 食べかけ、飲みかけの飲食物を置きっぱなしにしない
- 食材の常温保存は避けて冷蔵庫などを利用する
など日頃から気を付けて生活するのが大切です。
「家の中に置かなければ大丈夫」と、ひとまずベランダにゴミを置く方もいますが、これも虫を寄せ付ける原因になるので注意しましょう。
- 「隙間」対策
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段ボールや紙袋、新聞紙にも注意が必要です。
これらは臭いを発しませんが、紙は温かさを保つため濡れて湿気を含んだ状態で長期間放置すると虫の温床となります。隙間の多い段ボールは虫が卵を産みつけるケースもあります。お菓子などのカスが残ったままの紙袋なども放置せずにすぐに片付けましょう。
湿気対策をする
虫は、日当たりが悪くジメジメとした湿気が多い場所を好みます。
次のような場所は湿気が溜まりがちなので、湿度が上がらないよう対策をとりましょう。
- 日中も日が当たらない部屋
- 結露ができやすい場所
- 水回り付近
- クローゼットや押入れ
- 下駄箱
- 床下収納
- 風通しの悪い場所 など
- 対策方法
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- こまめに換気をする
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換気をする際は、窓を開けっぱなしにせず必ず網戸をしっかり閉じてください。換気がむずかしい場所は、サーキュレーターで風を送って空気を循環させるといいでしょう。
- 除湿機を稼働させる
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除湿機は部屋の広さにあった能力の除湿機を使いましょう。
- 除湿剤を使用する
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クローゼットや押入れ、結露ができやすい場所には除湿剤を置くのもおすすめです。
外壁に虫がついちゃったら
外壁塗装では、塗料が完全に乾燥するとほとんど臭うことはありませんが、塗装中は臭いに引き寄せられ乾燥前の外壁に虫がくっつくことがあります。
虫が付着したまま塗料が乾燥すると黒い斑点になって外壁の見た目が悪くなってしまいます。
施工後は業者も仕上がりを確認しますが、後から見つかることもあります。
サンドペーパー(ヤスリ)で簡単に削り落とすことができるので、目立たない場所であれば、DIYで補修してもいいでしょう。
サンドペーパーはホームセンターや100円ショップなどで入手できるもので十分です。
ただし力を入れすぎると削りすぎてしまう可能性があります。補修する際はふわっとやさしく少しずつ削るようにするのがコツです。
「せっかくの塗装に傷をつけてしまうのが心配」「目立つ箇所に虫がくっついている」というときは施工業者に依頼して補修してもらいましょう。