外壁塗装コケについて詳しく解説しています。

美観を損ねる外壁のコケ・藻の対策とは?
見分け方や予防法も

どんなに美しい外観でも、外壁にコケや藻がびっしりと生えていたら台無しです。

見つけたらすぐに取り除きたいですね。

ここでは、コケと藻の違いや見分け方、発生原因、外壁についたコケや藻を放置しておくとどうなるのかを詳しく解説します。

ついてしまったコケ・藻の掃除方法や予防法も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

外壁にできるコケと藻の違いと見分け方

外壁にできるコケと藻の違いと見分け方

外壁にできるコケと藻は、似ているようで異なります。

それぞれの違いを表にまとめました。

コケ
育つ場所 陸上 主に水中。外壁に発生する藻は「気生藻類」と呼ばれる。
種類によって異なる 必要
水分 必要 必要
外壁での発生場所
  • 地面に近い場所(地上高約30㎝まで)
  • 水切れの悪い基礎部分
  • 乾きの悪いベランダやバルコニーの床
  • 排水路
  • 日光が少しでも当たる場所
  • 雨どいの裏側
  • 乾きの悪いベランダやバルコニーの床
  • 排水路
多く見られる外壁材
  • モルタル壁
  • リシン/スタッコ壁
  • ALC壁
  • 窯業系サイディング
  • モルタル外壁
  • 窯業系サイディング
  • コンクリート

これらの情報を元に、コケと藻を見分けることができます。

外壁にコケ・カビ・藻ができる原因って?

外壁にコケ・カビ・藻ができる原因って?

コケやカビ、藻は、建物が古くなると発生しやすくなります。

一般的に日当たりが悪く、風通しの良くない場所にできやすいと言われていますが、種類によってはその条件が当てはまらないものもあります。

コケやカビ、藻は、胞子によって増加します。胞子の飛散する季節は種類によって異なるため、基本的には「一年中何かの胞子は飛んでいる」と言えます。

胞子は1立方メートルの空気中に少なくとも数個から数百個、多ければ数千個が漂っています。

そのため、「なぜここにコケが?」と思うような場所に発生している場合は、空気中の胞子がたまたま付着し、そこが繁殖しやすい場所だったと考えられます。

コケ・カビ・藻の繁殖には、水分が必要です。

本来水分が流れていくはずの外壁にコケなどができている場合、塗膜の劣化によって水切れが悪くなっている事が原因です。

コケ・藻を放置するとどうなる?

コケや藻を放置すると建物の美観を損ねることに加え、建材や人体に以下のような影響があります。

①建物の劣化を招く
コケや藻が発生している部分は、常に水分が保たれています。
これにより外壁が劣化し、雨水の侵入や建材の腐食を招きます。
②アレルギーの原因になる
コケや藻は胞子によって増加するため、胞子を吸い込むことでアレルギーの原因になることがあります。
また、コケがカビを発生させ、「アレルギー性鼻炎」のようなカビが原因のアレルギーを誘発するリスクもあります。
③害虫の発生源になる
コケを食べる「ヤネホソバ」は、触ると皮膚炎になるおそれがある有毒害虫です。
コケを放置していると次第に増殖し、ヤネホソバの発生源になってしまうことがあります。
そのほか、とても小さな赤い虫「タカラダニ」など、コケをエサとするほかの虫が発生することも考えられます。

外壁についたコケ・カビ・藻を取る方法

自分でできる方法

外壁に付いたコケやカビ、藻を自分で掃除するには、条件があります。

  • 低い位置に発生している
  • 発生してから日が浅い
  • 範囲が狭い

この3つの条件をすべて満たす場合のみ、自分で掃除できる可能性があります。

掃除をする時は必ず外壁専用の洗剤を使い、柔らかいスポンジを使って優しくこすり洗いをします。

洗剤には適している外壁素材が記載されているので、きちんと確認して適合する洗剤を選びましょう。

強くこすりすぎると塗膜を傷めてしまいます。優しくこすっても落ちない場合は業者に依頼してください。

なお、家庭用の高圧洗浄機は、圧の調節が難しく外壁を傷めてしまうリスクがあるためおすすめできません。

業者に依頼した方がよい場合

自分で掃除できる3つの条件のうち、1つでも該当しない場合は業者に依頼することをおすすめします。

業者に依頼すると、業者専用のクリーナーを使って塗膜を傷めずに高圧洗浄を行います。コケなどの発生場所によっては足場の設置が必要になることもあります。

費用はかかりますが、高所や広範囲のコケ・藻などが1度でキレイになります。また、根などを残さず除去できるため、自分で行うよりも再発を防止できます。

自分で掃除できるか、業者に依頼すべきかどうかの判断基準は「前項の3つの条件を満たすかどうか」ですが、コケの場合は水を掛けてみることでも判断が可能です。

水を弾くコケはまだ根が張っていないため、自分で除去できることがあります。

しかし、水を吸収してしまうコケは、すでに外壁の奥に根を張っている可能性があるため、3条件を満たしていても業者に依頼しましょう。

外壁にコケ・カビ・藻がつきにくくする予防方法とは

自分でできる方法

①風通しを良くする
コケや藻は、種類によりますが主に湿気の多い場所や日当たりの悪い場所に発生します。
外壁周辺に置いてあるものを移動し風通しを良くすると、湿度が下がり発生を予防できます。
②発生しやすい場所をお湯で拭き取る
コケやカビは熱湯に弱いため、「少し熱いな」と感じる温度(およそ45度以上)のお湯をタオルに含ませて外壁を拭きましょう。
月に1回程度、発生しやすい場所を拭き取ると予防効果があります。
③薄めたお酢を吹き付ける
水道水で薄めたお酢を外壁に吹き付けることも、コケや藻の発生予防に効果的です。
お酢を3〜20倍程度の水道水で薄め、スプレーなど生しやすい場所に吹き付けましょう。
比較的新しいコケや藻であれば、生えているものを落とすことも可能です。

業者に依頼した方がよい場合

外壁塗装を行うタイミングでコケや藻の発生を予防できます。

①防藻・防カビ機能のある塗料を使用する
塗料には、低汚染性や耐候性などさまざまな機能があります。
その中で、防藻・防カビ機能のある塗料を使用すると、外壁にコケや藻が発生することを予防できます。
ただし、すべてのコケや藻、カビに対応しているわけではありません。
②光触媒塗料を使用する
光触媒塗料には、セルフクリーニング機能があります。
雨によって汚れを落とすため、コケや藻の胞子も流れ、発生しにくくなります。
なお、光触媒塗料の機能を活用するためには日光が必要なため、日当たりの良くない立地では効果が発揮されないこともあります。
③コケや藻が発生しにくい外壁材を使用する
金属系サイディングやタイルの外壁は、コケや藻が発生しにくいと言われています。
コケや藻の発生を根本的に解決したい場合、外壁材を変更することも有効な手段です。
ケントリファイン

関連記事

ページのトップへ