外壁塗装にもローンが使える?
手元にお金がなくても施工可能です
「外壁塗装はしたいけれど、今すぐには手元にお金がない」場合でも、リフォームローンを利用すれば施工が可能です。
施工費用は現金以外にもいくつか支払い方法があるため、自分に合ったものを利用しましょう。
ここでは、外壁塗装費用の支払い方法や支払うタイミングの注意点、リフォームローンの申し込み先・担保・金利、外壁塗装で申請できる補助金・助成金についてわかりやすく解説します。
外壁塗装費用の支払い方法
外壁の塗り替えを行うには、数十万〜100万円以上と、それなりにまとまった金額が必要になります。支払い方法としては、
- 現金でまとめて一括払い
- 銀行口座に一括振り込み
- クレジットカード払い
- リフォームローン
といったいくつかの方法がありますが、住宅の修繕費用として積み立てていた場合や、切り崩せる貯金がある場合はさておき、突然外壁塗装の必要が出て来た場合には①や②は困難な場合もあるでしょう。しかし資金繰りが難しいからと言って後回しにしてしまうと、さらなる高額な資金を要する大規模な修繕が必要になってしまうこともあります。
そんな時におすすめなのがリフォームローンです。ただし、住宅ローンやマイカーローンなどほかのローンの支払いを行っている場合は二重払いが可能かどうか、そして10年前後で次の塗り替えが来ることも視野に入れた返済計画を立てなければならない、ということを覚えておかなければなりません。
上記4つの支払い方法について、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。
メリット | デメリット | |
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1.現金でまとめて一括払い |
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2.銀行口座に一括振り込み |
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3.クレジットカード払い |
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4.リフォームローン |
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リフォームローンの申し込み先
リフォームローンを利用する場合、申し込み先の選択肢は以下のようにいくつかあります。
- ①住宅ローンを申し込んだのと同じ金融機関
- 住宅ローンの返済がまだ続いている場合はこれがおすすめです。比較的低金利のリフォームローンを紹介してもらえたり、あるいはリフォームローンと住宅ローン一体型のローンに借り換えることができたりすることもあります。また、すでに住宅ローンを完済している場合でも、一度審査に通っているという実績があるので、申し込みがしやすいというメリットもあります。
- ②住宅ローンを申し込んだのとは別の金融機関
- ①でリフォームローンの審査に落ちてしまった場合や、①の金融機関がリフォームローンを実施していない場合などは、別の金融機関に申し込むことになります。しかし住宅ローンの返済途中であれば特に、同じ金融機関でまとめて借りてしまうのが金利の面でも理想的です。②を選ぶ場合には、新しい金融機関で住宅ローンの借り換えを行い、一体型に変更するのがおすすめです。
- ③外壁塗装業者が提携しているクレジット会社
- 塗装を依頼した業者が提携しているクレジット会社があるなら、その業者を通じてクレジット会社でリフォームローンを組むという手段もあります。この場合、業者を通じて申し込み手続きを行うことができるため、別途金融機関に出向く必要がないというメリットがあります。しかしやはり①や②と比べると金利は比較的高くなります。
リフォームローンの担保と金利
ローンを組む際には、担保や金利についていくつかの選択をしなければなりません。まず担保についてですが、金融機関によっては無担保型のリフォームローンを取り扱っているところもあります。こちらは担保なしで借りられる手軽さがある反面、審査が厳しくなる、有担保型よりも金利が高く設定されているなどのデメリットがあります。一方、有担保型のローンは金利が低く設定されているものの、抵当権設定費用がかかるため、どちらが総額で特になるかは借入額の大きさによります。
金利については、住宅ローンと同じく固定金利タイプと変動金利タイプがあります。どちらを選ぶべきかについては、金利が安いうちに完済できるようならば変動金利を選ぶなど、収入や経済状況に応じて返済スケジュールを立ててみて考えるといいでしょう。
無担保型・有担保型リフォームローンについて、特徴などを比較しました。
無担保型 | 有担保型 | |
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担保 | 必要なし | 証券や不動産などが必要 |
メリット | 手続きが簡単 | 低金利・高額融資が可能 |
デメリット | 有担保型よりも融資可能金額が少ない | 手続きが複雑、手数料がかかる |
どんな人におすすめか |
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大規模なリフォームを行う人 |
借入可能な金額の上限 | 500~1,000万円 | 1,000万~1億円 |
借入可能な期間 | 最長10~15年 | 最長35年 |
金利相場 | 約2〜5% | 約1〜2% |
また、金利タイプによって以下のような違いがあります。
変動金利タイプ | 固定金利タイプ 【固定金利選択型】 |
固定金利タイプ 【長期固定金利型】 |
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システム | 定期的に金利が変わる(年2回) | 契約時に選択した期間は金利が固定され、期間終了後は金利タイプ見直し可能 | 返済終了まで金利が変わらない |
返済額の見直し | 5年ごと | 契約時に、1年・2年・3年・5年・7年・10年の期間の中から選択可能 | 借り換えをしない限り変わらない |
どんな人に向いているか |
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支払いのタイミングに気を付けて!
現金やクレジットカード、リフォームローンなど、支払い方法はどれを選択しても問題ありませんが、支払いのタイミングには注意しましょう。
一般的に、工事前に支払う「前金一括払い」はとてもリスクが高いです。
支払いのタイミング | 危険度 | |
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施工前の一括払い | 前金一括払いを指定する業者とは取引しない方が良いでしょう。 持ち逃げされる危険度大です。 |
★★★★★ |
施工前・施工中・施工後の3回払い | 一般の戸建て住宅ではあまりありません。 途中から手抜き工事をする悪徳業者の常套手段なので、できれば避けましょう。 |
★★★★☆ |
施工前・施工後の2回払い | 「費用を半分ずつ」「端数を頭金として、残額を施工後」の2パターン。 業者側は材料費を前金で賄え、依頼者はトラブルがあった場合に金額交渉の余地があるため、どちらにもメリットがあります。 |
★★☆☆☆ |
施工後の全額払い | 最も安心で、スタンダードな支払い方法です。 | ★☆☆☆☆ |
ちょっと待って!補助金や助成金もチェック!
外壁塗装には大きな金額が必要なため、「劣化が進んでいることがわかっていても手が出せない」方がいるかもしれません。
しかし、まだ諦めるのは早いです!
外壁塗装工事は、条件を満たせば行政から補助金や助成金が出ることがあります。
補助金や助成金が受け取れれば、外壁塗装にかける自己負担額は大幅に減少します。
諦める前に、お住まいの地域で外壁塗装への補助金や助成金がないか、必ず確認しましょう。
外壁塗装で補助金や助成金を申請できる条件とは
自治体によって異なりますが、外壁塗装で補助金や助成金を受け取るためには、一定の条件が定められています。
基本的な条件は、以下の4点です。
- 税金の滞納がないこと
- 申請する地域に住んでいる(もしくは転居する)こと
- リフォームする住宅の持ち主または居住者であること
- 過去に同様の公的支援を受けていないこと
- 自治体が指定する業者で外壁塗装を行うこと
さらに、リフォーム時に申請できる補助金や助成金での主な条件には、以下のものが挙げられます。
- 遮熱塗料を使用している → ヒートアイランド対策
- ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が周辺地域に比べて高くなることです。
「建物自体が熱くなり大気を加熱してしまう」「エアコンなどの排熱で大気加熱が起こる」ことなどが原因とされています。
この「ヒートアイランド」対策として、遮熱塗料を使用した外壁塗装を行うと、補助金や助成金などの公的支援を受けられることが多いです。
遮熱塗料とは、太陽光の近赤外線を反射して夏の室温を下げる効果がある塗料のこと。
遮熱塗料を使うと、夏のエアコン使用率が下がるために排熱が減ったり、建物自体が熱くなることを防いだりできます。
そのため、遮熱塗料を使用した外壁塗装は「省エネ住宅」として、公的支援の対象なのです。
- エコ基準を満たす資材を使う → エコリフォーム
- エコリフォームとは、環境に配慮したリフォームのことです。
「省エネにつながるもの」「自然素材を使うもの」の2種類があり、外壁塗装では前者が該当します。
こちらもヒートアイランド対策同様、断熱塗料を含む遮熱塗料の使用が条件ですが、外壁塗装に加えて下記のようなリフォームも対象になります。- 窓や外壁、天井などに断熱改修を施す
- 太陽光発電や燃料電池など、エネルギーを生み出す設備を設置する
- エコジョーズやエコキュートなど、高効率給湯器を設置する
外壁塗装の補助金や助成金の注意点
外壁塗装の補助金や助成金を申請する時には、いくつか注意すべき点があります。
- 施工前に申請する
- 自治体が定める業者を利用しないと補助金や助成金は認められません。
また、補助金や助成金の条件にすべて合致しても、施工後では申請できないことが多いため、必ず事前に自治体のホームページなどで確認しましょう。
- 塗装する外壁に遮熱塗料が適しているか検討する
- 補助金や助成金を受け取るために、遮熱塗料ありきで外壁塗装を行うことはやめましょう。
建物の立地や環境によっては、遮熱塗料が適していない場合もあります。
- 申請期間・予算が決められている
- 補助金や助成金は、申請する期間が決められています。
さらに、助成金は自治体の予算が決まっており、その予算を超えると申請期間内でも打ち切られてしまうため、早めに確認する必要があります。
- 審査・認定に時間がかかる
- 書類を揃えて申請書類を出してから認定を受けるまでに、一般的に約3週間かかります。
外壁の劣化が顕著で、「いますぐ外壁塗装による補修を行いたい」などの場合には、公的支援の申請は不向きです。
外壁塗装で公的支援の申請を検討する場合は、スケジュールに余裕を持って実施することが大切です。
埼玉県のリフォーム助成金
外壁塗装がリフォーム助成制度の対象になることもあります。埼玉県で外壁塗装にも利用可能な助成金をご紹介しましょう。
- 川越市「川越市住宅改修補助金」
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- 助成対象費:住宅改修工事費
- 改修費用上限:20万円
- 補助額上限:8万円
- 金額の算出方法:改修工事費用(税抜)の5%
- 地元業者の利用の義務:あり
- 川口市「川口市住宅改修資金助成金
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- 助成対象費:住宅改修工事費
- 改修費用上限:20万円(消費税を除く)
- 補助額上限:10万円
- 金額の算出方法:5%
- 地元業者の利用の義務:あり
- 秩父市「住宅リフォーム等資金助成事業」
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- 助成対象費:住宅改修工事費
- 改修費用上限:20万円(消費税を除く)
- 補助額上限:15万円
- 金額の算出方法:10%
- 地元業者の利用の義務:あり
- 所沢市「所沢市住宅リフォーム資金補助金」
-
- 助成対象費:住宅改修工事費
- 改修費用上限:20万円(消費税を除く)
- 補助額上限:10万円
- 金額の算出方法:5%
- 地元業者の利用の義務:あり
- 飯能市「飯能市住宅リフォーム事業」
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- 助成対象費:住宅リフォーム工事費
- 改修費用上限:20万円(消費税を除く)
- 補助額上限:10万円
- 金額の算出方法:5%
- 地元業者の利用の義務:あり
- 加須市「加須市住宅改修等資金助成制度」
-
- 助成対象費:住宅改修工事費
- 改修費用上限:20万円以上(消費税を除く)
- 補助額上限:5万円
- 金額の算出方法:工事費用の5%
- 地元業者の利用の義務:あり
地域が限定されますが、該当する場合は一度市区町村の役所に相談に行ってみるといいでしょう。各役所の産業振興課や住宅政策課、商工課、建築課、産業雇用課などに問い合わせてみてください。